Swift Sandstone
記事 · 砂岩 2026-08-07

砂岩施工で失敗しない下地処理の基本

吸水率が高い素材だからこそ、下地で仕上がりが決まる
石
石川 凛
代表
2026-08-07
屋外で安全ヘルメットをかぶった男性建設作業員

砂岩は見た目の温かみが人気ですが、施工者にとっては扱いが難しい素材の一つです。吸水率が高いため、下地処理を省略したり養生期間を短くしたりすると、数年後に浮きや割れが出ます。この記事では、Swift Sandstoneが現場で実践している下地処理の手順を説明します。

砂岩の吸水率と施工への影響

砂岩の吸水率は種類によって異なりますが、一般的な輸入砂岩タイルで5〜15%程度です。これは磁器質タイルの0.5%以下と比べると大きな差があります。吸水率が高いと、貼り付け時に石がモルタルの水分を急激に吸い取り、接着力が低下します。特に夏場の高温時は乾燥が早く、この問題が顕著に出ます。

対策として、砂岩を貼り付ける前に石の裏面を水で湿らせる、またはプライマーを塗布する方法があります。Swift Sandstoneでは、石の種類と現場の気温に応じてどちらの方法を使うか判断しています。

下地モルタルの厚みと養生期間

床面への砂岩貼りでは、下地モルタルの厚みを25〜35mmで打設します。薄すぎると強度が不足し、厚すぎると乾燥収縮によるひび割れのリスクが上がります。打設後は最低5日間の養生期間を設けます。この期間を短縮すると、モルタルが十分に硬化しないまま石を貼ることになり、後から浮きが出る原因になります。

養生中は直射日光と乾燥風を避けるため、シートで覆います。千葉県内では夏の南風が強い日に養生シートが飛ばされることがあるため、端部をしっかり固定します。

バックバター工法と目地材の選定

砂岩貼りでは、石の裏面にもモルタルを塗るバックバター工法を採用しています。下地モルタルだけでなく石の裏面にも接着層を作ることで、密着面積が増え、浮きのリスクが下がります。

目地材は砂岩の吸水率に合わせて、柔軟性のあるポリマーセメント系を使用します。硬質の目地材を使うと、石と目地の膨張収縮の差でひび割れが生じやすくなります。目地幅は5〜10mmを標準としていますが、乱形石の場合は石の形状に合わせて調整します。

施工後の撥水処理

貼り付けと目地が完了したら、石材用撥水剤を2回塗布します。1回目の塗布後、完全に乾燥してから2回目を塗ります。撥水剤は砂岩の細孔に浸透し、雨水や汚れの侵入を抑えます。

撥水効果は一般的に2〜3年で低下するため、年1回の塗り直しをお勧めしています。市販の石材用撥水剤で対応できます。目地の劣化が気になり始めたら、早めに部分補修を行うと全面張り替えを避けられます。

下地処理は完成後に目で見えない部分ですが、仕上がりの耐久性を左右します。砂岩施工をご検討の方は、施工に関するコラムも参考にしてください。

#砂岩#下地処理#外構工事#自然石

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